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保存版としての掲載です。

このページでご紹介の水晶は、トンネル工事中に出てきた水晶ですので、もし次回採集されるとすれば改修予定の１００年後にしか再びお目に掛かることができないと思われる水晶です。
２００７年、スイス最大級の建築プロジェクトとして、ネアト トンネルの建設が進められています。アルプスを貫く88キロに及ぶトンネルです。
今回ご紹介させて頂く水晶は、この工事中に偶然出てきた水晶で、通常は粉砕されて跡形も残らず処理されてしまう運命にあったものです。
それが偶然にも採掘者の知人が携わり、この知人よって知らされ、更に特別の取り計らいによって休憩時間の限られた短い時間のみの採取を許されたものです。
そして、この様な工事現場には、危険を伴う為に関係者以外立ち入る事も出来ませんし、この工事がなければ永遠に人目に触れることの無い深い場所の水晶です。
採取された水晶の数も、ほんの数日の、ほんの数時間の事ですので少なく、その一部が届けられた事も非常に奇遇としか言いようがありません。
トンネル工事で岩盤の表面に出てきたものだけの採取ですし、殆どが傷付いた状態ですが、私たちの生涯において２度と出会えない水晶である事も事実でしょう。


　地図上の赤ラインは工事完了部分、青い部分が未完成部だそうで、２００７年の完成予定。今回の水晶はFrutigenサイドから採掘されたものです。
この水晶の特徴は、深い場所、酸素から遮断された場所で成長したため透明感がない白濁したものがほとんどです。
しかし、石英のような白濁ではなく、真っ白な角閃石が内包されている結果の白濁でした。
画像にも出来るだけ掲載するようにしておりますので、じっくりと眺めてみてください。
工事現場の写真の中に白く輝いているものが、今回の水晶の採取場所です。この写真も貴重な物です。
偶然の上の偶然といえる出会いのできた貴重な水晶です。

８月第４週、スイス、チューリッヒから電車で約３時間のインターラッケンでスイスの採掘者による大規模展示販売会が催されました。 ここで、前回販売されたネアト水晶の兄弟となる採掘品も展示されており、交渉の結果入手する事ができました。 今回のものは第２トンネル側で、水晶で有名なテッシンのトンネル内で採れたものですが、前回と比べると透明度の高いものが多い割りにかなり小振りのものです。

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